【ポータブル電源】専門店が解説|計画停電に備えた対策と必要な容量は?

2022年6月23日

電力の需要が高まるにつれて「計画停電の話題」が取りざたされますが、計画停電については馴染の無い方も多いはずです。

記事のポイント

 どのような場合に計画停電が実施されるのか?

 何時間くらい停電になるのか?

 それに対してポータブル電源で出来る対策

についてポータブル電源の専門店が解説をします。

計画停電に備えた対策をポータブル電源で検討したい方や、ポータブル電源に必要な容量(計画停電の際に使用する時間の目安)を知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

計画停電が実施される理由

先ずは計画停電について解説をしますが、大前提として「計画停電は不実施が原則」だと覚えておく必要があります。

しかし、大規模な災害等で需要に対する供給が間に合わない場合は「計画的に停電が実施」される可能性があります。

また、災害時だけでは無く電力の需要が供給を大幅に上回ると予測される場合にも計画停電が実施されるのです。

発電機の問題

先に解説をした「予測される場合」についても触れておきますが、発電所で電気を作る(発電)際、需要に対する供給量が大幅に低下する事で「周波数の低下」を招きます。

周波数が低下すると発電機は安定した運転をすることが出来なくなり、その結果「大規模な停電」を招く事があるのです。

もっと分かり易く解説をすると、一人しか店員がいないレストランに「一気に大勢のお客さんが詰めかける(大勢の人が大量に電気を消費)」ようなもので、このような状況では「満足なサービス(安定した電気の提供)」を提供する事が出来ません。

そのため、このような事態を防ぐためにも、店側が「入場制限(計画停電)」をするようなイメージです。

計画停電は何時間停電するの?

万が一、計画停電が実施された場合は「何時間停電するの?」か気になりますが、これは「お凡そ2時間」と決められています。

また、計画停電が実施される際には「日時・対象地域」などが事前に通知されますが、計画停電の影響を受けない「場所」についてもご紹介しておきます。

計画停電の影響を受けない「場所」

 医療機関(救命救急センター・母子医療センター・災害拠点病院等)

 国の安全保障上極めて重要な施設

 都道府県庁・警察本部・消防本部棟

 鉄道・航空・金融システムは「可能な限り給電」

 被災地

計画停電が実施された場合でも、上記の施設等については電気の供給が停止する事がないので覚えておくと便利です。

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計画停電は何回ある?

例えば、計画停電を【1回:2時間で実施】をした場合に於いて「改善される見込みがない」場合はどうなるのでしょう?

計画停電の運用については「1日複数回の停電をできる限り避けるよう努めるが・・・1日2回となる可能性が想定される」と計画書には記載があります。

このことからも、最悪の場合は「1日2回の計画停電」はやむを得ないと考えておく事が無難です。

計画停電までの時間は?

計画停電が実施されるまでの時間についても簡単に解説をしておきます。

step
1
計画停電が必要と判断した場合 ⇨ 計画停電実施予定の前日18時までに政府から電力会社に対し「需給ひっ迫警報」を発令

step
2
当日の朝9時を目途に「需給ひっ迫警報」を発令-------------------------------------------------------------------------

step
3
その後も需給の改善がみられない場合 ⇨ 計画停電を開始する予定の3~4時間前に「緊急速報メール」が発信

step
4
更に、状況が改善されない場合 ⇨ 「計画停電実施」の2時間前に計画停電の実施が発表

この流れについては「原則」となるため「需給ひっ迫警報」や「緊急速報メール」の発信が無いまま計画停電が実施される事もあるので注意が必要です。

計画停電を耐えるために必要な「ポータブル電源の容量」

計画停電が実施される時間帯はエリアによって異なるのですが「1回の計画停電で凡そ2時間、1日2回の可能性がある」ことからも、計画停電が実施される当日は最大4時間の停電を想定する必要があります。

そのため、ポータブル電源で計画停電対策を検討する場合は「4時間の電力供給」ができる必要があります。

「2時間+2時間」の停電に耐えるためのポータブル電源の容量

計画停電の実施に於いては、災害などと違い「復旧の目途」が立っていることもあり、2時間+2時間の最大4時間分の電気を賄う事が出来れば計画停電対策としては充分だと言えます。

では、ポータブル電源にどの程度の容量があれば良いのか?について解説をします。

冷蔵庫を基準に考える

停電時に使用したい家電のBEST3として「スマホの充電」「照明」「冷蔵庫」が挙げられますが、この中で最も多くの電力を必要とするのが「冷蔵庫」です。

そのため、ここからは「冷蔵庫を基準」にポータブル電源の容量について解説をします。

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冷蔵庫の定格消費電力

冷蔵庫の定格消費電力は機種にもよりますが家庭用であれば150W~300Wが一般的です。

そのため、ポータブル電源に必要な容量(蓄電容量)としては【150W×4時間=600Wh】~【300W×4時間=1200Wh】が必要だと言えるのですが、1回目の計画停電後にポータブル電源の充電ができるのであれば、その半分の蓄電容量があれば足りる計算になります。

※定格消費電力についてもう少し詳しく知りたい方はこちら⇩⇩⇩

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冷蔵庫の起動電力

定格消費電力については解説の通りですが、冷蔵庫の場合は「起動電力」も考える必要があります。

起動電力とは、電源を入れた瞬間に消費する大きな電力の事を言い、先ほどの定格消費電力の2倍~4倍程度は必要になります。

例えば・・

ここでのポイント

 定格消費電力150Wの冷蔵庫 ⇨ 起動電力は300W~600W

 定格消費電力300Wの冷蔵庫 ⇨ 起動電力は600W~1200W

このように計算する事ができます。

その起動電力に耐えれるか否かはポータブル電源の仕様や取扱い説明書に記載があり、下のポータブル電源(説明書)の場合は「瞬間最大1000W」が起動電力の最大値となります。

Portable-power-supply-instructions

先程の例に挙げた150Wの冷蔵庫であれば起動電力が300W~600Wになるため、このポータブル電源であれば稼働させる事が出来るのですが、300Wの冷蔵庫の場合は起動電力が最大1200Wと想定できることから「動かない可能性がある」ため注意が必要です。

因みにこちらのポータブル電源⇩⇩⇩の場合は、例に挙げた150Wの冷蔵庫であれば「4時間の運転が可能【蓄電容量:626Wh】>【150W×4時間=600Wh】」となり計画停電に備えた対策として使用する事が出来ます。

このように、ポータブル電源は1台選ぶだけでも色々な項目について検討する必要がある事から、購入後のトラブルが多いのも頷けます。

※ポータブル電源を購入した後のトラブル事例はこちら⇩⇩⇩

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まとめ

この記事では【ポータブル電源】専門店が解説する計画停電に備えた対策|必要な容量は?について解説をしましたが、最後にポイントを整理しておきます。

記事のまとめ

 計画停電が実施されれば凡そ2時間が停電時間となる

 計画停電は1日2回実施される可能性がある

 計画停電は事前に「需給ひっ迫警報」や「緊急速報メール」が発信されるが、予告なく実施される可能性もある

 計画停電対策としてポータブル電源を購入する場合は「冷蔵庫」を基準に考えるのがおすすめ

 計画停電対策用のポータブル電源を購入する場合は、事前に冷蔵庫(使用する予定の家電)の定格消費電力や起動電力を確認する必要がある

 事前に確認する項目が多いので、購入前にメーカーや専門店に相談するのがおすすめ

最後までご覧頂きありがとうございました。

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    ★法人・個人事業主のポータブル電源専門店|株式会社エンビューロ
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    ・屋外イベント向け大容量ポータブル電源各種
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    ・EV充放電機
    ★専門分野
    ・ポータブル電源
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    ・建築(戸建・収益・医院建築)
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    ・宅地建物取引士
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